精度抜きの検出力(TRUE POSITIVE)だけを考慮したアンチウィルスソフトのランキング
意外と低い NOD32 のランキング順位(30位が定位置)
このデータは『アンチウィルス製品がどの程度virustotal.comで収集された新しいマルウェアを検出出来るか』という結果を毎日集計・表示している
上位の常連はソフォス...
なぜソフォスのランキングが高いのか
ヒントは表の上、注の4にある
『The results do not take into consideration the false positive rate (結果は誤検出率を考慮していない)』
マジ?
- 参考に他の調査結果を確認してみる。下の図で黄色い折れ線に注目して欲しい。これは誤検出率を示していてソフォスが突出しているのがわかる
- AV-Comparativ による別の資料にもソフォスの Number of false positives(誤検出数) は「very many(非常に多い)」とされる
つまり、ソフォスは高い検出力と同時に誤検出が多い傾向の製品なのだ
なぜ NOD32 のランキングは低いのか
- 前述の資料を詳細に見てみると、「Script malware」の検出率が11%と非常に悪いことに気がつく
- 「難読化された JavaScript が悪意のあるサイトへ誘導されウィルス感染」、あるいは「PDF 内に埋め込まれた悪意のある JavaScript によるウィルス感染」のような比較的新しい感染シナリオに NOD32 が対応できていないのではないかと思われる
- スクリプトを悪用したマルウェアが流行っている(数が多い)
以上が NOD32 のランキング低迷の要因ではないかと考えている
要するに、NOD32 にも苦手分野はあるぞってこと
蛇足1
- ESET Smart Security がファイヤーウォールとして使い物にならないと評価されているのも、弱点「Script malware」と関係あるかもしれない
蛇足2
- ランキング表の右に国旗アイコンがある。日本の国旗はない