いつも通り、アメリカ大統領選挙は勝利宣言後も終わらない
- 2008年合衆国大統領選挙:未だ集計途中の州: 暗いニュースリンク
- アラスカ州では、早々とマケイン勝利を宣言しておきながら、11月10日になって同州の選挙管理委員会が「まだ29%ほど未集計票が残ってます」と発表。懸念されたとおり、期日前投票分を大部分数えていなかったらしい
- アラスカ州の選挙実施状況はずっと疑がわれている。同州では、2004年度選挙でディーボールド社の電子投票機をめぐり、集計データの改ざんが行われた疑惑がもたれ(選挙区の一部で投票率が200%という事態があった)、2006年度に地元民主党委員会が州選挙管理委員会に2004年度、2006年度の生投票データ公表を求めて州裁判所に訴えたが、選挙管理委員会は未だ生データ公表を拒んでいる
- 誤った情報に基づき不法に投票資格を剥奪された場合、公民権を取り戻すのは容易でない。投票資格を証明する義務は有権者側に課せられているからだ。しかし申請しなければ、投票資格は今後も失われたままにされてしまう
- 不当な理由で貧困層や有色人種層の投票資格を奪うのは毎回共和党の得意の手口だが、失業率が全米で最も高い州のひとつであるミシガン州では、住宅危機を逆手にとった新たな不正の手口が早々に暴露されていた。同州の共和党委員会が、選挙区内で住宅を差し押さえられた有権者のリストを作成し、有権者登録時と投票日で居住場所が違うという理由で、大量の貧困層及び黒人有権者層の投票資格を剥奪する計画だったのである。この件についてもCNNがいち早く報道し、10月20日に共和党側が計画事実を認めたので、ぎりぎりのところで大量の公民権剥奪は阻止された
アメリカの文化を理解するには良い記事だが日本人には信じがたい現実ではないだろうか。このニュースを理解するにはアメリカと日本で「競争」の意味が文化的に異なることを理解する必要があるだろう。「勝者が歴史を創る」アメリカでは勝敗にこだわり勝つまで徹底的に相手を叩くことが競争なのだ。
例えば、マイクロソフト。汚い手を使ってでもOSやブラウザでライバルを潰してきた。最終的に勝者となり市場を独占すれば後は何とでもなるからだ。
競争結果としての勝敗の差が選挙戦の盛り上がりであり、2大政党制であるが故に接戦だと選挙結果を巡る疑念が収まらなくなる。
思い出してほしい。この「自称自由の国」は911後「勝者」によって扇動され、マスコミでさえ反戦を口にすることがタブーとなった国である。勝つためなら何でもありなのだ。