IT業界の産業構造に問題点を探る
資料
IT業界のシュールな現実(1):下流から見たIT業界:エンジニアライフ
- 元請けの正社員、技術動向には詳しくても実際の技術に触れたことがないというケースはよくあります。製造工程にコストをかけたくないのでアウトソースしているうちに実装のことがよくわからなくなる...
- そもそも上流工程、下流工程と分けるのは製造業や建設業からプロセス管理手法を流用したものでしょう。この作業分担自体も上記のような弊害を生みますが、そもそも上流工程のほうがお金を多く取って良いとは誰が決めたんでしょう
- 正確には行程が上か下かではなく「お金を直接受け取った人が多くを抜く」ということなんでしょう。そういえば、上流工程をこなす人の中にサラリー相応の働きをしている人を見かけることが少ない気がします
- その他、この記事では上流 ↔ 下流、元請け ↔ 下請け で心理的な影響が作用している点も見逃せません。人は優越的な立場に置かれるとそれを乱用する傾向があります。気をつけたいものです
IT業界のシュールな現実(2):下流から見たIT業界:エンジニアライフ
- これは元請け、下請け、孫請け、ひ孫受けといった階層構造、そしてその階層が与える心理的影響について観察することができます。
- 誰もがこの階層によって人が偉かったり卑しかったりするわけではないことは分かっているはずなのに「生まれる前から心理的に刷り込まれた本能」かのように自ら進んで役を演じます。現場にいるとこういった現象はまるで役者が演じる劇のようです(もっとも、そう感じる人は少ないようですが...)
- 官公庁からの受注で「随意契約」された案件ではこういったことがよく起こることでしょう。受注することに全力を注ぎ、その後は適当にコストカットしておけば民間では考えられないような利益率が出るんですから...
- 最後に失敗していそうなJavaプロジェクトの例が出てました。Java開発のリスクを読み取ることができます
IT業界のシュールな現実(3):下流から見たIT業界:エンジニアライフ
- 『作っているものは「特注品」』という指摘が光ります
- 「見積もり」が難しいの今に始まったことではありません。ファンクション・ポイント法やCOCOMOなどありますがいずれも精度的が十分とは言えません
- PMが新規案件を掛け持ちでジャンジャンこなさなきゃ人間じゃないとされるような状況では著者が主張するような「理想」は遠いかもしれません
SEとPG、どっちが頭がいい?(2):下流から見たIT業界:エンジニアライフ
- 「タコ部屋」ですか...今もありますね。別室に呼び出して尋問する代わり、わずか10畳程度の空間に監視カメラがつけられてました。この部屋に下請けを5人以上詰め込んでました...まさに「人身売買の商品」かのような扱い。まさに、そこで働く人の気持ち無視した処遇でした
軽く自分の意見
- 日本は近年「自己評価」の高さに反して世界に通用するようなパッケージソフトやOSの開発に失敗し続けてきた。第二のトヨタが生まれない間に半導体等の産業が廃れ、最先端と「自称」した携帯技術では世界にリードを許し、日本の世界的企業はいつの間にか国内「では」大手企業になっていた。
- 統計にだまされてはいけない。金額ベースでは日本企業もそこそこ健闘しているように見えるかもしれないが、人口で世界の多数を占める開発国で見かけるのは韓国製と中国製、そして自国もしくはその地域の製品だ。日本製で見かけるのはデジカメとかつて世界一だった頃の中古品ばかりだ。
- 日本の企業が国内市場とそこでの競争を重視し海外市場をおろそかにした結果、世界での競争力強化に出遅れたものと思われる。日本のメーカーに国内の競合のいかに多いこと!!国内で互いの足を引きずり合っている間に他国では会社の整理統合が進み、国を代表する会社のみが代表として残るようになっていたのではないか。
- 日本が一日も早く「国内市場」ではなく「海外市場」に目覚めることを祈ってやまない
キョウハココマデ
ℵ ニンニン ℵ