匿名ネットワーク I2P も応援したい
つい昨日、匿名ネットワーク I2P の最新バージョン 0.8 がリリースされました。日本ではかなりマイナーなソフトですが安定性は抜群なので紹介します
匿名ネットワークで人気は重要
Tor については説明する必要ないだろう。同様の匿名ネットワークに I2P
があります
知らないのも無理ない。歴史も浅く、めっちゃマイナー
そこで問題となってくるのが
匿名ネットワークはユーザー数増えない = スピード出ない + 匿名性低下
という現実。I2P インストール後に表示される設定画面で国別ユーザー数の統計をみてみると
かなり「電波弱い」状態ですね。ちなみに tor は
4 対 20 なんて高校野球の県大会でしか見かけない程の大差(遅い原因かも)
逆に言えば「ユーザーが増えさえすればいい」ので、まずは使ってみましょう
インストールは簡単
必要なのは以下の2つ
- Java SE
(ここの Update 21 が現時点での最新版。コマンド・プロンプトから「java -version」して古ければアンインストールして最新版に入れ替えることを推奨。インストールは「Download JRE」をクリックしてインストーラーをダウンロードし実行するだけ)
- I2P
(インストーラーを実行するだけなので説明は要らないですね)
うまく実行されているかは、ブラウザから http://127.0.0.1:7657/index.jsp にアクセスしてみればわかる
UPnP(Universal Plug & Play)本当に必要?
蛇足だが、Universal Plug & Play の利用はお勧めできない。クラッカーに乗っ取られたときに自由にポートを開閉されてしまうからだ。OS やブロードバンドルーターの設定を「無効」にしておきたい
無効にして不具合が出て、解決できなければ...利用も仕方ないが
メニューからうまく起動できない場合
インストール先フォルダにある「install_i2p_service_winnt.bat」を管理者権限で実行しサービスとして実行できる(ことがある)
サービス「I2P Service」の登録を確認。停止していれば開始する
匿名性を確認
ブラウザのプロキシを「127.0.0.1」ポート番号「4444」に設定し、診断くん Ver 0.80a で確認
tor だけあれば十分?
不十分
- 既に tor で使われる出口ノードの IP アドレス・リストが出回っていて、そこからのアクセスはブロックされる
匿名性は絶対的ではなく相対的だから、必要の応じて
- スループットの大きい tor 出口ノードにはハニーポッドが仕掛けられいることが多く、この点で「相対的」に匿名性は低下している
- 比較的マイナーな匿名ネットワークは(まだ)監視されていない分だけ匿名性は高い
要するに匿名性は必要に応じて「使い分ける」ことが大切で、その選択肢が複数あることが重要
常に匿名ネットワーク・ソフトを起動しておく必要ある?
ある
- 参加ユーザー数が増えればそれだけ経路(tor or I2P or ...)が複雑化して監視するのが難しくなり、匿名性が向上する
- ユーザー数が増える副次的なメリットとしてネットスピードの向上が挙げられます(運良く近いユーザーのノードを経由すればなおさら)